投資関連本 「バフェット解剖 世界一の投資家は長期投資ではなかった」を読んでみた。

大好きなバフェット本 バフェット関連の本はなるべく読むようにしている。長寿、バリュー投資の上手さ、ケチと見習うべきところと見なうべきでないところの絶妙な同居がたまらないからだ。 この本も、バフェットを解剖してくれるらしいので読んでみることにした。 大まかな内容、留意して読みたい点 「世界一の投資家は長期投資ではなかった」というのがサブタイトルだが、これはちょっと煽りが過ぎるかもしれない。 バフェットの直近30年程度の銘柄の回転年数である平均売買期間が3.8年だから長期投資ではないのではないか、という風に著者は書いている。 まあ、そういう判断もないではないと思うのだが長期・とか短期とかはあくまで相対の話でしかない。 なので、バフェット...

マレーシア株 CIMBグループホールディングス CIMB

低PERとイスラム金融、決済アプリの好調 CIMBは私が2021年に買ってから安定的に株価が上がり続けている数少ない外国株。 マレーシアの中のメガバンクで低PER、イスラム圏の人口が増えている中でイスラム金融を扱っている点とASEAN全体に支店を持っているためASEAN全体の成長を取り込めそうなところがプラス。 さらにタッチアンドゴーというSuica的なサービスがマレーシアの人口の約半数にも及ぶ登録数になっている。いわゆるスーパーアプリであり、マレーシアの人の日常に浸透しているようだ。 ただ、実際こういう類のものは使ってみたり現地で生活しないと実際の生活面での依存度や重要性がわからない。結局のところ外国株は利益と配当の伸び具合で見た...

2023年5月の取引の振り返り

5月の取引について 5月は決算の影響で上下したのと、全体が押しあがったことで分散している自分のポートフォリオも多少追い風をもらって上昇した。 取引に関しては、決算で発表された来季の見通しが保守的だと思われる元々保有していた銘柄の買い増しと買い入れ(藤倉コンポジット、南陽、テクノフレックスなど)、優待廃止銘柄で元々監視していた銘柄の新規買い入れ(九州リースサービス)などをした。 優待以上に持っていたクラレを優待単元まで減らして、その分他の優待銘柄に振り分けたりもした。(バンダイナムコ、ヤマハ発動機) 海外株は、米株は塩漬けで他は特に動くこともなく配当がきたら再投資というのを相も変わらず繰り返している。 「債務、さもなくば悪魔」という本...

2023年3月の取引の振り返り

3月の取引について 3月上旬はバリュー株がメインであるポートフォリオに火がついていて、持っている全部の銘柄が前日比プラスになっているなどあまり見たことないような上がり方をしていた。 一転して中旬くらいからシリコンバレーバンクという今まで見たことも聞いたこともない銀行の破綻騒ぎから、一気にそれまでのことが嘘のような下がり方をし始めた。 リーマンショックの再来を嘆く人も結構ネットでは散見されて、当時の空気感とか知らんぞと言ったところだったのでかなり不安になった。 株に回せるお金のうち85~90%くらいは株にしている状態で、この状態で食らうとかなり心理的ダメージを受けそうだったので余力を作るために数銘柄売って心と資金に余力を持たせた。 一...

2023年2月の取引のまとめ

2月の取引について 配当利回りが高く、PBR・PERが低いものを中心に物色した。 2月からより一段とバリュー株(特に低PBR株)に追い風が吹いている感じがした。 そのため、狙っていても手が出なかったりする銘柄も出てきている。 決算で下げていたふくおかフィナンシャルグループ(8354)や原材料費の高騰等で奮わない明治ホールディングス(2269)などを追加。 また、銀行系と逆の動きで下げてきている不動産系もいくつか物色した。 人口が減ると過疎過密は深刻にならざるを得ないと考えているので、長期目線で東京近郊の不動産銘柄の利益が落ち込んでいくことはないのではないかと予想している。 以前から持っていた化学関連のいくつかの銘柄は住友化学以外は上...

投資本 「投資の公理」を読んでみた。

タイトルについて 「投資の公理」という邦題になっているが、前書きの中で市場において「公理」は間違っていると書いてある。 モデル化や予測を試みているシステムに人間の活動が介在するあらゆる領域では、公理的な思考は本質的に危険である。 「投資の公理」P.15より なのだが、タイトルは「投資の公理」となっており、訳者?出版社?は何を思ってこのタイトルにしたのだろうという感じがする。 原題は「10½ Lessons from Experience: Perspectives on Fund Management」となっており、公理ではないのではないのだろうかと思う。 しかも、章立ての中では教訓1、教訓2となっており「投資における教訓」とか...

国内株 藤倉コンポジット 5121 銘柄分析【ゴルフが大伸び】

産業・住宅用ゴム製品の製造メーカー藤倉コンポジットの概要 藤倉コンポジットは、工業用品・制御機器・電気材料・引布・印刷材料などの産業用資材をおもに製造する会社である。 ゴムと布を組み合わせる技術から、金属や樹脂等と組み合わせることで様々な製品を生み出してきたようだ。 近年は特にスポーツ用品の部門が伸びてきており、2021年3月期の売上高構成は19.4%、2022年3月期は24.5%と割合が上がっている。(ただ、スポーツ用品自体は1952年の登山靴の販売に端を発しているので昔からあるようだ) 2022年3月期現在、売上は多い順に産業用資材、スポーツ用品、引布加工品、その他となっている。 産業用資材、引布加工品は受注から設計・試作・生産...

2022年の取引のまとめ

2022年の取引について 2022年は売った株は3つでレンゴー・日本郵船・COLYの3つである。 前者二つが利確でCOLYは損切りである。損切り自体あまりしないタイプだが、COLYの経営陣が株価下落に無頓着で新作ゲームの質が明らかに低かったことから事前に作っていたストーリーとのズレから損切りとなった。 レンゴーに関しては、段ボールファンなので応援の意味とM&Aによる積極経営に惹かれて買っていた。上がり下がりありつつ1年ほど保有して年末に向かって上昇してきていた(円高恩恵銘柄なので?)ので十分と判断して利確。 日本郵船は、海運自体が超絶シクリカルであることはコンテナ物語で勉強していた。 そのため、この利益と配当水準がずっと維持できない...

地銀株を買う前に読むべき本を読んだ

地銀について勉強する 最近、地銀株が熱い。某有名個人投資家の方が大量に保有したことでそこに後追いして入る人も多かったことだろう。 私としては、日銀のトップが変わると利上げが行われるのではないかというリスクと、利上げが行われた場合地銀の収益力が上がって利回りが良くなるのではないかというプラス面があり得そうだと思っていたのでこの辺どうなのか知りたかった。 また、短期的に利回りが上がる可能性もあるが地方自体は今の少子化によって人口が減少していくのはほぼ間違いなく、その場合地方にある企業数は減少してお金を貸す対象がさらに減るであろうことも間違いなさそうだ。 そこで、現状の地銀全体が置かれている現況を把握するために「地域金融機関の収益力」とい...

投資本 「テンプルトン卿の流儀」を読んでみた。

投資本強化期間で様々な本を読んでいるが、自身の投資パフォーマンスに影響を与えている感じは一切ない。 ただ、自分なりのモデルチェンジみたいなものがあって、利益が出ているものをガサっと処分してたり、今までなら手を出さなかったタイプの銘柄を物色していたりする。 これが良い変化かどうかは、来年のパフォーマンス込みで考えたい。 長い目線で捉えて、生き残れるかを第一に考えることは気をつけたい。 大まかな内容、作者はどういう人か テンプルトン卿の甥っ子?が書いている本で、要はおじさんがすげーファンドマネージャーだから自慢してやるぜという本である。実にけしからん。 テンプルトン卿とやらの教えに従うような投資家のことをバーゲンハンターと称し、割安な株...