投資関連本 「バフェット解剖 世界一の投資家は長期投資ではなかった」を読んでみた。

大好きなバフェット本 バフェット関連の本はなるべく読むようにしている。長寿、バリュー投資の上手さ、ケチと見習うべきところと見なうべきでないところの絶妙な同居がたまらないからだ。 この本も、バフェットを解剖してくれるらしいので読んでみることにした。 大まかな内容、留意して読みたい点 「世界一の投資家は長期投資ではなかった」というのがサブタイトルだが、これはちょっと煽りが過ぎるかもしれない。 バフェットの直近30年程度の銘柄の回転年数である平均売買期間が3.8年だから長期投資ではないのではないか、という風に著者は書いている。 まあ、そういう判断もないではないと思うのだが長期・とか短期とかはあくまで相対の話でしかない。 なので、バフェット...

投資本 「投資の公理」を読んでみた。

タイトルについて 「投資の公理」という邦題になっているが、前書きの中で市場において「公理」は間違っていると書いてある。 モデル化や予測を試みているシステムに人間の活動が介在するあらゆる領域では、公理的な思考は本質的に危険である。 「投資の公理」P.15より なのだが、タイトルは「投資の公理」となっており、訳者?出版社?は何を思ってこのタイトルにしたのだろうという感じがする。 原題は「10½ Lessons from Experience: Perspectives on Fund Management」となっており、公理ではないのではないのだろうかと思う。 しかも、章立ての中では教訓1、教訓2となっており「投資における教訓」とか...

投資本 「テンプルトン卿の流儀」を読んでみた。

投資本強化期間で様々な本を読んでいるが、自身の投資パフォーマンスに影響を与えている感じは一切ない。 ただ、自分なりのモデルチェンジみたいなものがあって、利益が出ているものをガサっと処分してたり、今までなら手を出さなかったタイプの銘柄を物色していたりする。 これが良い変化かどうかは、来年のパフォーマンス込みで考えたい。 長い目線で捉えて、生き残れるかを第一に考えることは気をつけたい。 大まかな内容、作者はどういう人か テンプルトン卿の甥っ子?が書いている本で、要はおじさんがすげーファンドマネージャーだから自慢してやるぜという本である。実にけしからん。 テンプルトン卿とやらの教えに従うような投資家のことをバーゲンハンターと称し、割安な株...

投資本 「百年投資の公理」を読んでみた。

まだまだ投資本を読んでいる。本を読んだからパフォーマンスが上がるわけではないというのは分かっているが、やっぱり楽しくて読んでしまうのでまとめる。 読んでみて思うのだが、長期投資の利益源泉は他人の評価と自分が考える企業価値のずれである場合が多い。きちんとその辺りを考えられるようにファイナンスの教科書を読むことや、企業自体の稼ぎ方についてよくよく考えるのが肝要である。 と思うと、投資のパフォーマンス向上につなげるにはこの手の本を熱心に読むよりもやるべきことが多い。しかし、射倖心は脳のガソリンである。 大まかな内容、留意して読みたい点 モーニングスターのアナリストである筆者が、企業の他の企業に対する覆しがたい優位性である堀(モート)に重点...

投資本 「これからパンローリングの投資本を読む人へ」を読んでみた。

パンローリングの投資本が大好きなので、試しにこれも読んでみた。 大まかな内容、筆者の投資スタイル 本の中では、投資で長期的に勝つための「心理」・「手法」・「資金管理」の3つを併せて「脳ポートフォリオ」と呼んでいる。 投資法を学んだり、なぞっただけでは身につかず自分なりに投資経験値を貯めることでできる、自分なりの投資に対するポートフォリオが出来上がることで投資の勝者になれるとしている。 筆者はテクニカル分析からのデイトレでの取引を得意としているようだ。筆者自身の現在のアセットアロケーションは明確ではないが、初めのうちは短期取引で稼いでいたっぽい・・・? 相場に入ったタイミングで利確・損切りライン等を機械的に定めておいて予め定められた上...

投資本 「株はメンタルが9割」を読んでみた。

最近はKindleのセール、Kindle Unlimitedの3ヶ月199円セールで投資本が沢山読めるので、成功者の本を安く読んで自分も爆益した気分になっている。しばらくブログでは書評や感想をいっぱい書くつもりである。 あまり持っている株に動きがなく、やることがいろんな企業の決算を覗いてみたりするだけになっているのでしばらくはインプット期とする。 大まかな内容、筆者の投資スタイル 以前から株式投資をしていた筆者が、リーマンショック時に信用取引で資産を溶かして得た経験を基に、後に資産を増やしていったスタイルについて紹介する本である。 筆者の投資スタイルは小型成長株の長期投資で、ピーターリンチの名前をよく出しているのでそういったスタイル...

株式投資本 「ティリングハストの株式投資の原則」は読むべきか

大まかな内容、五つの原則について この本は、まずティリングハストが5つの原則を提唱してそれに沿った解説をするという章立てになっている。5つの原則は以下である。 感情的になって勘に従わない。 他人の知識にのみ依拠して、自分が理解していないものに投資をしてはいけない。 不正直な人物や非常識な人物と投資をしてはいけない。 流行に左右されたり、変化が激しかったり、多額の負債を抱えている事業に投資をしてはいけない。 最新の「ストーリー」銘柄に投資をしてはならない。 これらを細かく章ごとに解説してある。数式はほぼない、原理原則の話で文章が主なので割り算掛け算ができればついていける内容であると思う。 上記の項目にピンとくる点があるなら手にとっ...

読んで良かった投資に関する本のまとめ

読んで良かった投資に関する本のまとめ 特段ものすごい金融資産を持っているわけでも、際立って良い成果を残しているわけではないけれど、読んで面白かった投資に関する本をまとめる。 こういうのをまとめておくことで、後で自分で振り返ることもできるし、以前は誰とかどういう考えに影響されていたかわかり、そこと現在の自分を比較することもできるはず。 バリュー投資アイデアマニュアル この本の良さは章のタイトルがバリュー投資の中での手法の名前になっていることで、個々の手法はどういう着眼点に基づき、どういうギャップを突いて差益を出そうとしているのかを説明してくれているところだ。 自分がバリュー投資家だと思う人間は、選んだ銘柄に対して、この本に出てくるど...