国内株 日本電気硝子 銘柄分析 5214

ガラスメーカー大手日本電気硝子の概要

1949年に日本電気から分離独立して日本電気硝子ができる。

特殊ガラスメーカーとして成長し、現在は特にディスプレイや光・電子デバイスなどの電子・情報分野に強みを持つ。

ガラスメーカー全体としては日本国内ではAGC、日本板硝子、HOYAに続くシェア第四位の企業である。

液晶用のガラス基板においてはアメリカのコーニング社が1位、続いてAGCが2位、3位に日本電気硝子となっている。

他には、医薬品用管ガラス・風力発電のブレード用ガラスファイバ・ガラスブロック建材など多種多様なガラス製品を作っている。

日本電気硝子が保有する特許のうち50%以上がディスプレイに関する特許で、今後しばらくはガラスディスプレイみたいなものの需要は増えていく一方に見えるが、そういう潮流に翳りが見えると逆風になりそうだ。

日本電気硝子についての考察・まとめ

滋賀の会社だからか、滋賀大学に寄附講座など持っている。そういうところは良い。

SGGsの一環として琵琶湖の外来種の駆除に協力しているようで、地域密着な姿勢に少しほっこりする。

日本電気硝子について今後実用化された時に強みになりそうなのは、リチウムイオン電池の代替となるナトリウムイオン電池である。

リチウムイオン電池は熱暴走による発火と、レアメタルであるリチウムを利用することからリチウム価格の高騰が問題になりうる。

リチウムイオン電池自体の需要はEVの普及等により、車載バッテリーとしての利用から今後需要が増えていくことが予測されている

代替となりうるナトリウムイオン電池については、日本電気硝子の研究開発トピックスが詳しい

まとめると

  • 発火のおそれや有毒ガスの発生がない。
  • -60度~120度の広い範囲で作動する。
  • 冷却・安全構造不要

これらがメリットであり、用途にはEV・鉄道・船舶・飛行機・農業機械・建設系機械・産業用機械・蓄電システム・スマートフォン・タブレットなど、今リチウムイオン電池が使われていたり使われていくであろうことが予測される物には利用可能なのである。

レアメタルを利用せずに作れるということは、資源がない日本において電気を貯蔵できる手段を増やす必要性が高まっている昨今において非常に重要である。この点に関しては、EnergyShiftの記事でも解説されている

ナトリウムイオン電池が実用化されて普及するまではかなりラグがあるので直近でどうこうという話ではなさそうだが、こういう実現してほしい未来に対してお金を入れるのが投資の醍醐味という感じがする。

こういう餌に釣られて株を買うと大体失敗するが、日本電気硝子の配当利回りは4%以上なので我慢して持っていられるのに十分な利回りがある。

買っても良いかなと思っている。

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